キャンプインストラクター講習で目からウロコ【初心者からベテラン】絶対失敗しない火起こし・焚き火の薪の組み方

ファミリーキャンプノウハウ

キャンプで焚き火をするときの火起こし、自信ありますか?

火がつかないと、調理もできない!暖もとれない!!と悲惨な事態になりかねないので、着火剤やガスバーナーでつけてしまうという方も多いのではないでしょうか。

特にファミリーキャンプでは、夕方こどもがグズったり、夕食やランタンの準備に追われたり、火起こしに時間をかけていられないので、我々も以前はそうでした。

しかし、キャンプインストラクター講習で教えてもらった方法が神すぎて、信じられないくらい簡単に焚き火を始められるようになったので、ご紹介します😍

焚き火…その前に!

この写真には、間違いが2箇所あります。

これから焚き火をしようとしているなら、即答できますよね?😏

一つは、薪の下に網が敷いてあること。

網の上に食材を乗せて焼くのに、下に入れちゃったら使えないですよね😅

寝不足だったんですかね?ぼーっと用意したら、何も考えずに乗せてました😂

もう一つは、焚き火台の下に、燃えやすい杉の葉がたくさんあること。

爆ぜた火の粉が着火したら、火事になる恐れもあります。

ベテランになると、風が強い日は火力を調整して火の粉が舞わないようにしたり、注意深く火の番ができるようになりますが、慣れるまでは必ず、スパッタシートを地面に敷きましょう。

スパッタシートは、焚き火シートとも呼ばれ、焚き火台の下に敷く、耐熱・耐火性のある布のことです。


焚き火台の1辺の倍の大きさがあると、安心です。

今は、金属の受け皿などがついている焚き火台もありますが、サイトの質が芝生だと熱でダメになってしまったり、受け皿の外に爆ぜた火の粉が落ちてしまうこともあります。

そこまで高価なものでも、積載を圧迫するものでもないので、キャンパーのマナーとして、1枚携帯しておくことをオススメします(๑•̀ㅂ•́)و✧

(私は、一応超ベテランで、自分のキャンプ場で自己責任でやってるってことで許してね❤)

また、この写真にはうつっていませんが、必ず、消火用の水を用意してから焚き火を始めましょう。

突風で火の粉が舞ったり、組んだ薪が崩れたり、何があるか、わかりません。

万が一の場合に、すぐに消火できるように、バケツやタンクに水を入れて近くに置いておきましょう。

飲水や手洗い用の水と兼用でも構いません。バケツやタンクは、折りたたみで積載を圧迫しないものが、ダイソーなどでも入手可能です。

ここで、忘れがちな焚き火の必需品をまとめます。

焚き火をするときに忘れちゃダメなもの

・消火用の水
・スパッタシート(焚き火シート)

【コレがやばい】キャンプインストラクター講習会で習った、絶対失敗しない火起こし

まず、覚えておくといい、薪の知識から。

針葉樹と広葉樹の違い

針葉樹:燃え付きやすく、速く燃える(密度が低く、柔らかい)
広葉樹:燃え付きにくく、ゆっくり燃える(密度が高く、硬い)

火起こしの際は、針葉樹を使い、ゆっくり長く焚き火を楽しみたい場合や、暖をとりたい場合は、広葉樹に火を移していくのが、おおまかな流れです。

そして、次に大事な基礎知識。

燃焼に必要な3つもの

1:熱
2:燃えるもの
3:空気

火起こしの際は、まだ熱がゼロの状態です。そのため、いかに熱を溜めこむ構造を作るか。

そして、そこに燃えるもの(薪)を入れ、空気を送り込むことで、火が安定します。

ここで、事前に必ずチェックしたいのが、風向き

風は空気を送り込んでくれますが、強すぎると熱が逃げてしまい火が燃え移りません。

風上・風下を確認して、うまく風を使うと、火吹き棒を使ったり、風を送り込むことなく、驚くほど簡単に火が付きます。

そして、火は風下に流れるので、火の中心も自然と風下に移っていくことを覚えておきましょう。

【徹底解説】火起こしでの薪の組み方

まず、前提として、風上・風下を確認します。

風上と風下に太い広葉樹を1本ずつ置く(写真:赤)
広葉樹を使わない場合は、針葉樹でも構いません。

広葉樹の間、風下側に太い針葉樹を1本置く(写真:オレンジ)
メインターゲットです。この薪が燃えれば火起こしは完了です👍

(写真は、燃えやすそうな腐って乾いた広葉樹を使っています。)

太い薪の上に、垂直に小枝を乗せる(写真:黄色)
燃えやすい針葉樹の枝を並べます。枝がない場合は、針葉樹の薪を細く割って使います。失敗したときのために、このサイズの細さの枝/薪を多めに用意しておくと安心です。

小枝の下に、燃えやすいものを入れる(写真:緑)
新聞紙やダンボールなど、火がすぐに移るものをたくさん入れます。詰め込みすぎると空気が入らなくなるので、加減してください😅これも、失敗したときのために、手元に残しておくと良いでしょう。
(写真は針葉樹・杉の葉っぱを使っています。)

種を入れる(写真:ピンク)

この薪の組み方が、神ってる理由

1.小枝を乗せ続ければ、勝手に火起こしが完了する

火をつけるとどうなるか、見てみましょう。

小枝についた火は、風下に向かって流れます。

そこには、メインターゲットである太い針葉樹があります。

その針葉樹と太い広葉樹の間に熱が溜まりやすく、一方で燃えやすいものが燃え尽きると、空気も入るので、燃焼に必要な3つの要素(熱・燃えるもの・空気)が揃います。

ひたすら小枝をくべ続ければ、何も考えることなく、気づいたらメインターゲットが燃え、火起こし完了です。

2.失敗しても、薪を組み直す必要がない

例えば、小枝が湿っていたり、広葉樹など、燃えにくいものしかなくて、なかなか火が移らない場合…

上の小枝はそのままに、下に入れた燃えやすいものをどんどん継ぎ足りたり、火種を入れ直すだけで、何度でも火起こしにチャレンジできます。

ティピー型(中央を高く三角錐になるように組んで中央に火種を入れる方法)などは、失敗すると、中央の火種を入れるスペースがなくなってしまって、ゼロから組み直しになるので、とても時間がかかります。

最初に一度セッティングしてしまえば、燃えやすいもの/小枝の補充のみで火起こしが完了する組み方を、コレ以外には知りません( ̄ー ̄)bグッ!

火起こし完了後の薪の組み方

火起こしが完了、すなわちメインターゲットの太い針葉樹が燃えたら、次は、どんどん火を移していきます。

このとき、風上から、広葉樹、針葉樹(メインターゲット)、広葉樹の順に横に並んでいますが、この3本は絶対に動かしません

せっかく溜まった熱が、薪を動かすことで逃げてしまい、メインターゲットが鎮火してしまうかもしれないからです。

3本と垂直になるように(小枝を入れたのと同じ向きに)太い針葉樹を2本入れます。

これが、俗に言う井桁型で、上から見ると井の字になります。(横に1本多いですが、他より早く燃え尽きるので、自然と2本・2本になります。)

井桁型は、空気が入りやすいので、強火が高く上がります。

こうなれば、あとはちょっとやそっとのことでは火が消えないので、間違えて下敷きにしてしまった網をどかしたりもできます😂

ちなみに、写真では、割っていない太い枝を燃やしていますが、割られた薪よりも燃えにくく、煙も出やすいので、慣れてきてからにしましょう😅

火力が安定し、もっと弱火にしたいときや、薪の消費量を減らしたいときは、同じ向きに並べます。

風の向きに対して、垂直にすると、空気が入りにくく、ゆっくり燃えます。

焚き火が上達するコツ

最後に、ズブの素人からダッチオーブン調理はもちろん、枝薪・生木なんでも燃やし、薪ストーブやドラム缶での焼却(枝の処分)を司る私が思う、上達のコツをご紹介します。

焚き火のコツ

1.観察する
2.10分後にどうなるか予想する
3.仮説を検証する

焚き火の前にずーっといると、何ぼーっとしてんの?とか言われることもあると思いますが、よく見てみてください。

今、どの木が燃えているのか。どんなスピードで燃え広がっているのか。

そして、10分後にはどうなっているのか、考えてみてください。

すると今やるべきことが自ずと明らかになります。

そして、10分後に答え合わせ。

それが習慣になると、特にいろいろ考えなくても、焚き火の状態を見ただけで条件反射的に動けたり、逆に初めてのギアやハプニングにも対処できるようになります😉✨

ま、それでも、網下敷きにしたりしますけど😋←しつこいw