キャンプ場未来創造会議を通して、リスッコの存在価値を考えてみた

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先日、日本オートキャンプ協会主催「キャンプ場未来創造会議」にパネリストとして登壇させていただきました。

その際、田代常任理事からの「なぜ、この少子化の時代に子連れ専用なのか」という問いに時間がなくてお答えできなかったので、まとめてみました。
 

そのためにはまず、我々がファミリーキャンプ場を作ろうと奔走していたときに知って衝撃を受けたことを思い出さなければなりません。

  • キャンプ場で、ソロキャンパーに「うるさい!」と怒鳴られていた家族がいた
  • キャンプ場に、ソロキャンパーから「こどもの声がうるさい」と苦情がくるらしい

それまではキャンパーの8割はファミリー(オートキャンプ白書より)でしたが、ソロキャンプの人気によって、ファミリーキャンパーたちが肩身の狭い思いをしているかもしれない!?
知ったときは、大人の流行にこどもを巻き込むなと憤りもしました。
 

ただでさえ、世間では、こどもファーストとか言いながら、一方で「子連れ様」と叩かれる…

保育園には、園児の声がうるさいと苦情が入り、市役所はこどもの声に対するクレームで公園を閉鎖する…

こどもが・子育て世帯が減って、少数派になってしまったら、民主主義の日本において、どんな立場になってしまうのか…

こどもがキャンプを楽しめない。そんな社会いかんですよ😤
 

ただ、うるさいのも事実です😇

夜泣きはもちろん、怒り泣き叫ぶ声、興奮したときの奇声、兄弟喧嘩の声、それを仲裁する親の怒る声😂

こどもが増えれば増えるほど、わちゃわちゃもするし、どうしても物理的にうるさくなるんですよね…

都会の喧騒を離れ、小川のせせらぎや焚き火など、自然の中に癒されに来たソロキャンパーに聞かせたら、なんのためにわざわざ遠くまでキャンプに来たんだ?ってなるのも納得です😅

だからこそ「棲み分け」が必要だと考えました。
 

静かにキャンプしたいソロキャンパーのためのキャンプ場。

わいわい騒ぎたいわけではないけれど、どうしても賑やかになってしまうファミリー向けのキャンプ場。

そして行き着いたのが「子連れ専用」
 

どんなにキャンプ場が「夜泣きOK」「こどもの声は騒音ではありません」とうたっていても、いざご夫婦の隣のサイトになると「うるさくないかな?」「もっと静かにさせたほうがいいかな?」と気を遣ってしまう子育て世帯はたくさんいます。

実際に「リスッコでは、こどもたちに「静かに!」って注意しなくていいのが、本当に良い」と言う声をよく聞きます。
 

子連れ限定にすることで、騒音はお互い様というやさしい世界になるんです。

隣で奇声や喧嘩、かーちゃんの怒鳴り声がしても「わかる、わかる。あるよねー」

隣が夜泣きで泣いちゃっても「大丈夫だよー、うちもあとで泣くかもだから気にしなくていいよー」「わー懐かしい♡がんばれ〜」

隣の迷惑を考えられる、良識のあるキャンパーこそ、安心して来て欲しいし、周りに気を遣ってしまう謙虚な子育て世帯がいる限り、リスッコが存在する意味があるのかなぁと思います。

そして、この差別化こそがブランディングになっていくと思います。
 

ただ、これは小規模のキャンプ場だからできることで、大規模なキャンプ場では、ターゲットを絞ると単純に機会損失になってしまうと思います。

では、どうすればいいか。

それぞれのお客さんに寄り添って、それぞれが楽しめる距離感を保つことではないでしょうか。

既に、ソロとファミリーのサイトを離すなど対策されているところはたくさんあると思いますが、どの程度離せばいいのか、そもそも物理的に離せば済む問題なのか、他に方法はあるのか、なにが本質的に問題になるのか、それぞれのお客さんの立場に立って、考え続けることが大切なんだと思います。

そうやって、すべてのキャンパーのキャンプの満足度をあげることが、来るべき第三次キャンプブームにつながるのではないでしょうか。
 

実際に「こどもの頃、親が連れて行ってくれたから、自分もこどもを連れて来たかった」というファミリーキャンパーはたくさんいます。

そして「こどもにキャンプのような自然体験をさせたい」という親は、時代を超えて、国を問わず、かなりの数います…もう、人間の本能なんじゃないですかね?😅

キャンプはもう、いっときのブームや単なるレジャーではなく、文化になりつつあります。
 

そんな中で我々ができることは、満足度の高いキャンプができる環境を守っていく。これに尽きるのではないでしょうか。

 

さらにリスッコの未来に関して、もう少し深く掘り下げますと…

オートキャンプ白書にも記載の通り、年々少子化でファミリーの比率は急速と言っても過言ではないほど縮小している実態もあり、経営を考えたときの不安は無視できないものがあります。

ただ、これからキャンプ場側の供給過多により、利用者がより自由度をもってキャンプ場を選べる時代が来たときに「わざわざこのキャンプ場を選ぶ理由を作れているか?」が非常に重要になります。

そのため「子どもを連れてキャンプするならリスッコ」というブランディングを長期的に築いていこうとしています。

そして、これこそが、子育て真っ只中にわざわざキャンプ場を作ったリスッコが担うべき使命であり、キャンパーに対しても、ひいてはキャンプ業界に対しても貢献できることだと思っています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました🥰